2015年05月

完全に時代を間違って生まれてきた、USの徹頭徹尾爆速疾走大暴走スラッシュ。ひたすら漢らしく、暑苦しく走り抜けます。ちょうどあの国ではデスメタルやグルーブメタルが生まれ出た頃なので、どう聞いても90年を超えた時期にこの音は時代錯誤以外の何物でもないのですが、そんなこと奴らの知った話ではありません。
一曲目からその姿勢は見て取れますが、奴ら大仰なイントロなど一切つけません。走ってスタート、走って進行、その末に唐突なエンドです。スラッシュメタルとは何たるかを知り尽くしていて、なおかつ心から愛していなければこのような音をあの時代に出すことなど出来ません。正真正銘のアホであり、スラッシャーの誇りであります。手放しに賛美できる至高のスラッシュです。ここまでアホを極めた音、認めざるを得ないってもんでしょう。文字通り最の高ですよ。
ただ、そんなアホたちでもあまりにも速かったスラッシュメタル衰退の波には打ち勝てなかったのでしょう…次作では、グルーブ重視の、単調で何の面白みもない音に成り下がってしまい、そのまま空中分解しました。ドラムがフグ毒で他界したこともあり、再結成の可能性も非常に薄いものとなっています。嘆かわしいこと限りない話です。
注目曲
全曲

10 (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ

数あるベイエリアスラッシャーたちの中でも一際、速く激しく、そしてボーカルが下手なバンドであります。セカンドギタリストのロブフリンが後にmachine headなるバンドで大成しますが、見事なまでにこのバンドのファンからは嫌われているようですね。
ベイエリア産スラッシュなんて言ったらやはり、exodusやlaaz rockitのような重さよりノリ重視のザクザクしたギターリフが特徴的な、いわゆるベイエリアクランチというものが連想されますが、このバンドはもっと、dark angelやsadus寄りの爆速疾走系の音を立て突き抜けています。随所に如何にもなベイエリアスラッシュ的刻みが盛り込まれてはいるものの、基本的にはとにかく無我夢中の勢いで走り続けています。
そしてこのバンド、ボーカルがとてつもなくヘタクソです。別段声が出ていないだとか勢いがないだとか言うわけではございません。むしろ勢いや声量は過剰なぐらいです。とにかくこのボーカル、外すんです。常時素っ頓狂な声を上げ続けているため、最早英語を喋っているか否かすら判別しがたい、そういう声です。
曲としては徹頭徹尾暴走スラッシュでとても良いのですが、このボーカルは受け付けられない人は本当に受け付けられないでしょう。味はあるんですよ、ですがね、ここまで好みが分かれそうな声も珍しいってもんなんです。音自体はスラッシャーなら誰でも気に入るであろうものなのです。問題はこの声だけ…この声だけなんです…!


注目曲
1. Eternal Nightmare, 7. Kill on Command

8 (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ

ジャケからも推察できるように、暑苦しいのなんの、猪突猛進突貫一発どアホスラッシュであります。ポゼストバイファイアされたアホです。天才的アホです。
ある意味ですね、スラッシャーとしては本物の精神を持ち合わせていると考えて差し支えないですよ。theスラッシュメタルです、これこそがスラッシュメタル、これがハートに響かないならもうスラッシュなんか聞くのやめて、チャラい音楽やって女のケツでも追い回してやがれ。そういう話です。
真面目な話、これは真っ当な人間としての視点に立てば完全に0点の音ですが、スラッシュメタルとしては手放しに絶賛できる音ですよ。これを聞いて何も感じないのならば、それは本当にスラッシュメタルという音楽が向いていないということですので、悪いことは言いません、おとなしく道を引き返してください。そして、これに少しでも良さを見い出せたそこのあなた、おめでとうございます。もうすでに、一人前の立派なスラッシャーです。


注目曲
1. Possessed by Fire, 3. Fallen Saint

(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ

真っ当な人生を送っていればまず知り得ないもの、知って何の得になるんだと言われると何も言い返せないもの、そういうものの筆頭となるような存在であるイタリアのカルトスラッシュバンド、bulldozer。信じられないようですが、バンド名は本当にブルドーザーです。笑っちゃいけません。
初期は呆れ果てるほどのハチャメチャ路線、venomだって顔を真っ青にして逃げ出すような、キワモノを超えたキワモノの音です。極悪非道、凶悪非人、あらゆる罵倒の言葉を浴びせかけてやりましょう。奴らにとってはそれが何よりの褒め言葉であり、この底知れぬ悪のパワーの原動力となるのです。
ところがどうしてこの作品、一体数年の間に彼らに何があったのか、とんでもないほどの出来の良さです。大傑作です。極悪なことに変わりはありませんが、しかしこれ、名盤の域を軽く超えています、気絶モンです。88年の時点で早くもデスメタルを超越し完全にブラックメタルの音と化しておりますし、どころか現代のブラックメタル作品と比べても全く引けを取らないような、どこまでも密度の濃い内容なのです。
本当に、冗談抜きにとてつもない作品です。あまりにも時代を先取りしすぎているため、88年の当時にはこの音を形容する言葉は存在していなかったでしょう。そこには、一種の神々しさのようなものまで感じさせます。スラッシャーはもちろん、ブラックメタラーにとってもこれはマストアイテムとなるでありましょう。
このバンドの他のことなんか知らなくても良いからとにかくこれだけは聞け!!そんな、くされスラッシャーの風上にも置けないような暴言を今ここではっきりと吐き捨てても構いません。これは、つまりそういう音なのです。


注目曲
1. Overture/Neurodeliri, 2. Minkions, 4. Art of Deception, 5. Ilona had been Elected, 8. Willful Death, 9. You'll Be Recalled

10 (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ

メロデスと言えば北欧、オールドスクールデスと言えばUS。そういった認知のされ方は最早完全に一般的なものと化したような感がありますが、よくよく掘り下げてみると、北欧のオールドスクールデスメタルというものはUSのそれに全く引けを取らない、ものによってはそれの遥か上を行くほどのクオリティの高さを誇っているわけです。
ぼくは、オールドスクールデスに関して造詣が深いわけでは決してないので恐縮ですが、このバンド、本当に素晴らしいです。最強の一角と数えてまず間違えないバンドであります。特にこのアルバム、スラッシュメタルからデスメタルへの移行期において外すことのできない名作です。
従来のスラッシュメタルらしさを残しながらも薄気味悪い感触のリフを奏で、ボーカルの吐き捨て声も、それを極端化しデスボイスに移ったその決定的瞬間をとらえたようなものであります。そして、そうでありながらあくまでも猪突猛進に突き抜けるのではなく、ヘヴィでダークな要素も非常にバランスよく組み合わせ、独自の世界観を生み出しています。
cannibal corpseやmorbid angelなどに比べれば知名度はかなり劣りますが、デスメタルバンドたちの間では重鎮的な存在です。また、マイナーメタルの中では非常に珍しい、存在を知らないことがあまりにも勿体無く感じるようなバンドでもあります。これは、完全にデスメタラー必聴の"名盤"もとい"名バンド"なのです。


注目曲
全曲

10 (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ

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