1. Split the Atom
2. I'm Dangerous
3. The Reign
4. Lust for Fire
5. Tortured Mind
6. Nightmares (A Lesson for the Innocent)
7. Hell Rider
8. Walk Alone
9. Death Has No Boundaries
10. Commando

USが生んだ、典型的ヘナチョコスピード/スラッシャーの唯一作(だったもの)。いつの間にか再結成し20数年ぶりのアルバムなんぞ出してやがりますが、そんなことは誰も知らないどうでもいい。こういうマヌケ一直線のバンドの音源なんて80年代のものだけ聞いておけば充分ですから、本当に。それ以上行ってしまうとはっきり言って損ですよ。ごく稀に、再結成作がすごくまともだったり、90年代に入ってようやく突然変異的に天才的な音を出したりするバンドはおりますが、そういうものを期待して聴き進めていくなんてことは徒労以外の何ものでもないですし、ただでさえ聞いていて悲しくなってくるようなこの界隈のバンドたち、わざわざ掘り下げて行く気にもならんでしょうと、そういう話にも繋がってきます。
さて、そんな読むだけ無駄な前置きもこの辺りにして本編の内容に入っていきますが、意外や意外、それなりに真っ当な正統派寄りスピードメタルを展開しております。ジャケは世界一ダサいですが、中々捨てたものじゃありません。特にギタリスト、彼のドラマチック且つメロディックなプレイがここでかなり良い味を出しています。何で君はそこにいるんだと問いただしたくなるレベルです。彼はもう少し大成しても良かったはず。少なくとも彼は。
しかし所詮はC級一直線なアホバンド、走ればそれなりにカッコ良いのに、増してスピードメタルバンドのくせに、何故かミドルテンポの曲が多く、そしてそれがまたつまらない。ギターソロはどの曲でも中々聞いていて楽しめる内容ですが、肝心の曲が大したことないものばかりなのでどうにもならない。惜しい人たちですね。


これは名曲、全編この曲のような調子であれば、このアルバムは間違いなくスピードメタルの名盤として少しはまともな評価を得られていたかもしれません。
いきなりつまらなくなります。何故よりによってこれを2曲目に選んだのか、まぁ本当にデンジャラスです。身の程をわきまえています。
これもまた大して面白みがない。前の曲より少しはまともですが、特に見せ所と言ったところもないし実質大差ありません。
ここでようやくちゃんと聞けるようになってきます。途中のスローパートが長すぎて少々ダレますが、リフとソロはかなり良いので許せます。
唐突にスラッシーな刻みを決め込んでくるので多少インパクトはあります。そして案外キマっている。これなら正統派に寄せるよりスラッシュに寄せた方が良かったのでは。
特出した点があるわけでもないですが、このバンドらしいと言えばらしいアップチューン。まぁ上出来でしょう、多分。
これは中々の名曲、ようやく軌道に乗ってきたといったところでしょうか。しかし何故か曲が短い、余計な曲を長尺にする意味がわからない。
はい、図に乗りました。何故良い感じのところでまたミドルテンポに戻してしまうのか、ボーカルの外しっぷりも目立っていますし、完全に方向を見誤っています。アホです。
どう考えてもSlayerのパクりとしか思えない曲名ですが、これは中々悪くない曲です。半分ぐらいが捨て曲であるアルバムの光る原石です。褒めて良いのかわかりません。
アルバムラストを締める曲は、何を思ったかまたスラッシーな曲調になっています。何がしたいのかわかりませんし、また相変わらず光っている。どこまで勿体ない人たちなのか。

全体を通して言えることは、決して悪い作品、バンドではないということです。ここからは完全に憶測の領域ですが、恐らくこの人たち、このまま活動を続けられていればある程度の地位は得られていたと思います。少なくとも南米の地下の住人たちに比べれば何十倍もマシですから。もっとも、ぼくがすきなものはむしろそういう取り返しのつかないほどに壊れたスラッシャーたちなわけですから、この人たちがどう変貌を遂げようとそれを追い続けていたとは思えないのですがね。まぁ、一聴の価値はあるバンドです。スルメ盤も何もないような内容なので、一度聞いて何も感じなければそれで終わりだとは思いますが。

(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ

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