カテゴリ: death

1. Intro
2. Ceremony of Doom
3. Zombie Feast
4. Paradise of Eternal Darkness
5. Intro
6. Suffering
7. Serve and Obey
8. Ancient Ones
9. Psychopath
10. Doomed
11. Ceremony of Doom
12. Psychopath
13. Despair
14. Twilight in the Wilderness
15. That Day Will Come
16. A Pleasant Surprise
17. The Island (of Fear)
http://www.youtube.com/watch?v=XA4SbAIXU9Y (fullの音源が見つからないため代表曲を掲載いたします)

スウェーデンの至宝、非常に悲運な激重ドゥームデスバンドです。ただ個性が強いだけでなく、毛色は違うにせよ曲のレベルも後に名声を得るSweDeath勢のUnleashedやEntombedなどと比べても決して見劣りしないほどだったのですが、所属レーベルとのトラブルから、折角作ったデビューアルバムは発売されぬままお蔵入りになり、そのままEPを一枚出したきり解散、十数年後にその唯一のEPやデモ、未発表曲を集めたこの編集盤が発売されるも、そのアルバムはほんの一部しか収録されず、また、彼らの名が広く知れることも結局無いまま今に至っています。
終始重苦しく暗い雰囲気のまま進行していくため、SweDeath特有の物悲しいメロディなどが顕著に表れている箇所もあまり見受けられない非常に硬派、比喩的に言えば全く感情が無いようにすら思える音ですが、その分随所で扱われるそういったメロディの美しさや哀しさは他の追随を許すものではありませんし、且つ常に哀しげな雰囲気が全体に漂っております。それは、彼らの行く末を暗示していたかのような絶望感すらも覚えさせるものであるとさえ言えます。間違いなく考えすぎ、もとい曲解しすぎですが、そう思わせるほどの雰囲気があることは確かであります。
それを踏まえて考えてみると、スウェーデンのデスメタルムーブメントは、同時期のUSでのそれや、その一昔前のスラッシュメタルムーブメントと比べ、良質なバンドであっても成功することの少ない非常に厳しい世界であったということが感じられてきます。どのバンドも揃いも揃って哀愁を漂わせているということとそれは、やはり必ずしも関連性を持たないとは言えないものなのでしょう。しかし、別の捉え方をすれば、皆が皆上質だったからこそ、そういった状況が確立されたと捉えることも決して不可能ではございません。スラッシュメタルムーブメントというものが、掘り下げれば掘り下げるほど聞くに堪えない、リスナーを、人を舐め腐っているとしか言えないような音に成り下がっていくのに対し、スウェーデンのデスメタルムーブメントは、掘り下げても掘り下げても良質なバンドばかり湧いて出てくるといった具合であります。皆が本気だからです。本当にダメなバンドは、それこそ前述のような聞くに堪えないスラッシュから、ブームに乗ってスラッシュともデスとも言えないどっちつかずに至ったようなものぐらいであります。
いろんな視点、解釈をもってしても、どれもある程度しっくり来る。ある意味ではメタルという幅広いジャンルの中で最も奥の深さが際立つ、マニアでも初心者でも受け入れられる、深みにハマれる、スウェディッシュデスメタルとは、そういうジャンルであると形容することも出来るのではないでしょうか。


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注目曲
2, 11. Ceremony of Darkness, 4. Paradise of Eternal Darkness, 6. Suffering 9, 12. Psychopath, 10. Doomed, 14. Twilight in the Wilderness, 17. The Island (of Fear)

1. The Spectral Sorrows (Instrumental) 
2. Darkday
3. Livin' Hell
4. Lost
5. The Masque
6. Blood of My Enemies (Manowar cover)
7. Jesus Cries
8. Across the Fields of Forever
9. On the Other Side
10. Sacrified
11. Waiting to Die
12. Feeding the Charlatan
13. A Serenade for the Dead (Instrumental)

異能の天才ダンスワノ率いる、アメリカと並ぶ初期デスメタルの聖地スウェーデン、その国出身のデスメタルバンドが93年に発表した3rdアルバムです。当時、スワノ氏は若干21歳という驚きの若さでしたが、このアルバムが当時のメタルシーンに与えた影響はあまりに大きく、文字通りこのアルバムがメロディックデスメタルというジャンルをメタルの一ジャンルとして確立しました。
当時の世の中で、メタル、もとい音楽の一ジャンルの極北として捉えられていたデスメタル。周りの人々から忌み嫌う存在として扱われ、拒絶されてこその音楽世界とまで言われていたこのジャンルにメロディを導入するという行為は、当時ではやはり革新的すぎたため、マニアたちの間では一般大衆に魂を売ったなどと言われる始末でした。4th発表時のcarcassが、2ndまでのファンからcarcassは完全に死んだと言われたという逸話と同じことであります(斯く言うぼくもcarcassは2ndまでしか認める気がありませんが…)。しかし、今日のメタルシーンを見る限り、スワノ氏の行った音楽の方向性が正しかったことは最早言うまでもありません。一目瞭然であります。
全体を通して、とにかくヘヴィな楽曲が出揃っています。ダウンチューニングぎみのギターも、それを強調する重要な要素となっていますね。疾走感はオーセンティックなヘヴィメタルに由来されたもので、当時の、他に多くいたデスメタルバンドのような突進型ではありません。そして、何と言っても極めつけはこの叙情性極まるこのメロディです。非常にメロディアスで叙情的、メロデスとはかくあるべしと言わんばかりの醜と美が入り混じった芸術世界です。何故か、全く音楽性に共通項の見いだせないバンド、Manowarのカバーが中盤に収録されていますが、それも意外や意外なかなかにハマっております。そして、曲に寄っては、ヘタウマとはいえ所々がクリーンボイスで歌われておりますが、それも当時としては非常に斬新かつ邪道なものだったことでしょう。今となっては最早当たり前となりつつあるエクストリームメタルでのクリーンボイスの導入ですが、最近のそういったバンドに多いような、なよなよしい弱い声などではなく、これには力や熱意、魂が存分に込められています。ことエクストリームメタルに関しては、上手い下手などは問題でなく、そこにこそ重要なものは含まれているのです。
ボーカルだけがデスメタル然としていて、演奏は普通のメタルと何ら変わりない、今やメロデスというジャンルの大部分を占めているバンドたちとは一線を画す音楽性ですが、これこそが真のメロディックデスメタル、正にデスメタルの順当進化系といったアトモスフィアを醸しております。デスメタルバンドを名乗るのなら、たとえメロディックになったとしても、このような暴虐性を欠いてしまっては、それはデスメタルとして成り立っているとはとても言えません。メロディックデスメタルとは如何なるものか、それを過度なレベルで聴き手に訴えかけてくる、それがこのアルバム、このバンドなのです。


注目曲
2. Darkday, 4. Lost, 5. The Masque, 6. Blood of My Enemies, 7. Jesus Cries, 10. Sacrified

10
(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ

1.Charred Remains
2.Service for a Vacant Coffin
3.Disembowel
4.Gasping for Air
5.Ridden with Disease
6.Pagan Saviour
7.Impending Dread
8.Severed Survival
9.Critical Madness
10.Embalmed

USが誇る、おどろおどろしい音楽とすれば伝説級と言える妖怪デスメタルバンド、デビュー当時から一貫して屍姦精神を守り抜くその徹底した姿勢はさながら生ける屍のようであります、というかそのものです。
終始ドロドログチャグチャとした、それこそ死体を解剖器具で掻き回すような絶妙な不愉快さを醸し出したこの音。何を血迷ったか、かのスティーヴディジョルジオ氏がこのアルバムではサポートとして全編でベースを担当しておりますが、全員の演奏がバラバラの中それを完全に無視しただ1人弾き倒しているため、良くも悪くも異常な存在感があります。
まったく忌々しい曲タイトルが並んでおりますし、前述の通り演奏などとても褒められたものではございませんが、そういった理屈抜きに曲そのものに耳を傾けてみれば、どったんばったん中々どうしてカッコ良い。
この作品の発表当初にこんなものを褒めようものならそれこそ自らの手で巨大な墓穴を掘り自滅の一途をたどるようなものであったのでしょうが、これをはるかに超越するようなロクでもない音楽が台頭するこのご時世、こんなものでもまともなメタルフォースを持った音楽に思えてきます。少なくとも、3rd以降にやってくる人間様お断りな阿鼻叫喚の世界観はこの時点では全く見えてきません。こういう音を一貫して続けていればレジェンドにでもなり得たのでしょうが、彼らがそんなことをするはずもなく、人間をやめてそのまま別の意味でレジェンドになるに至りました。
埃をかぶるどころか、肉片をまとって襲いくるような音を立てるひどい連中ですが、これでも彼らはきっと大真面目にやっているのでしょうし、大目に見てやる努力だけでもしてやりましょう。ですが、間違ってもネイティブの外人に勧めたり、外国へ行く身内や友達のカバンにこっそりこのバンドのCDを入れ込むなどのトチ狂った行動をとってはいけません。人権を失います。


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注目曲
1.Charred Remains, 3.Disembowel,  4.Gasping for Air, 5.Ridden with Disease, 8. Severed Survival, 10.Embalmed

メロデスと言えば北欧、オールドスクールデスと言えばUS。そういった認知のされ方は最早完全に一般的なものと化したような感がありますが、よくよく掘り下げてみると、北欧のオールドスクールデスメタルというものはUSのそれに全く引けを取らない、ものによってはそれの遥か上を行くほどのクオリティの高さを誇っているわけです。
ぼくは、オールドスクールデスに関して造詣が深いわけでは決してないので恐縮ですが、このバンド、本当に素晴らしいです。最強の一角と数えてまず間違えないバンドであります。特にこのアルバム、スラッシュメタルからデスメタルへの移行期において外すことのできない名作です。
従来のスラッシュメタルらしさを残しながらも薄気味悪い感触のリフを奏で、ボーカルの吐き捨て声も、それを極端化しデスボイスに移ったその決定的瞬間をとらえたようなものであります。そして、そうでありながらあくまでも猪突猛進に突き抜けるのではなく、ヘヴィでダークな要素も非常にバランスよく組み合わせ、独自の世界観を生み出しています。
cannibal corpseやmorbid angelなどに比べれば知名度はかなり劣りますが、デスメタルバンドたちの間では重鎮的な存在です。また、マイナーメタルの中では非常に珍しい、存在を知らないことがあまりにも勿体無く感じるようなバンドでもあります。これは、完全にデスメタラー必聴の"名盤"もとい"名バンド"なのです。


注目曲
全曲

10 (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ(っ'ヮ'c)チカ (っ'ヮ'c)チカ

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